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感覚のズレに敏感になる


音楽を勉強する事で、沢山の発見をする事ができます。
僕がここ数年でとてもも勉強になった事の一つに「感覚のズレに対する認識力」があります。
音楽には流れが存在します。
リズムの流れ、メロディーの流れ、ハーモニーの流れ、それは水が高い所から低い所に流れるように、とても自然なものです。演奏する時はその流れにそって感覚を使っていけると、とても気持ちのよい演奏となります。

「感覚」は指先や手、腕、腰、といった身体的な感覚もありますし、音楽に対するイメージの感覚もあります。
譜面の通りに演奏しているのになんとなく気持ちよくない。
リズムパターンは合っているのに全然グルーヴしない。
こういった悩みを持っている方はとても多いと思います。
僕自身もとても悩みました(今でも悩み中ですが・・笑)

これを解決するヒントとして「感覚のズレに敏感になる」事をオススメします。

素晴らしい演奏をしている人の動作には無駄な力みがなく、とても自然に見えます。
それは音楽の原理をよく理解していて、その流れにそって体を使っているからだと思います。体の内側、外側ともに感覚がよく行き届いているという印象を受けます。

色々な「感覚のズレ」があると思います。曲に対する解釈のズレ、リズムの感じ方のズレ、楽器を演奏するの必要な動きに対するズレ、etc。他にも色んなズレが考えられます。
それぞれにとても重要なトピックではありますが、今回は音を出す動きについての体と脳のズレについて取り上げます。
例えばギターで音を出す場合、
ギターの音を出す為には弦を指やピックを使って振動させなければなりませんが、
振動させる為には、弦に直接触れなければなりません。
実は、自分が今から弦を弾く!と思った瞬間から実際に弦に触れるまでの時間にはズレが生じています。そのズレが大きいとそれはとても遠い距離から射的で的を命中させなければならないようなもので、毎回出てくる音は違ってきてしまい、コントロールされていないガチャガチャとした音の印象を与えてしまいます。


毎回瞬間瞬間で、居眠り運転をしているようなものです。
この「自分が思ってから実際に体が動いているまでのズレ」をしっかりと認識して、可能な限りそのズレを修正できるようにする事でよい演奏につなげていく事ができます。
練習方法としては、遅いテンポでゆっくりと終始止まらずに演奏し続ける事をオススメします。

演奏中は意識を切らさずに必ず一定の流れで演奏をやり遂げます。
指先が弦に触れる直前まで意識を持ち続けます。
これはかなり根気がいる作業ですが、これを繰り返す事で、指先のコントロールの精度も上がってきます。慣れてくると指が弦に吸い付く感覚も持てるようになるかもしれません。


また個人的にオススメする練習が、「自分の体とそれ以外の世界との境界線を変えてみる」事です。
例えば、ピックは自分の体ではありませんが、手は自分の体です。爪も自分の体ではありますが、切っても痛くはないので、少し微妙な立ち位置ですね。そうやって自分と外の世界の境がどこだろうと考えてみてみて下さい。
指先が自分の端と思って演奏するのと、指の付け根までが自分で、指は自分ではなくてとても大きなピックなんだと考えて演奏するのでは、音が変わってきます。
これはどちらが正しいと言う事ではなく、大切な事は感覚をコントロールする事で、音が変わるという事を認識する事です。
ちょっとした意識の違いが音にとても大きな影響を与えます。


本当に音楽は色々な事を教えてくれます。
ぜひ音楽を通して自分と向き合ってみて下さいね!

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